サンタクロースだって男尊女卑が生んだもの
- きう
- 2021年12月7日
- 読了時間: 3分
更新日:2022年2月27日
2022/12/07
⇊セントニコラスのプレイングカード

今や女性のサンタや黒人のサンタがいて、配慮がされていますが、それでも大人はそれ(家父長制や白人優位社会)をキチンと分かってなければいけない。
もちろん、サンタクロースを変えていかなければならないのだが、まずは大人がそれを分かっていないと、また 子どもたちに圧倒的な男性優位を無意識に刷り込んでしまう。

神や仏ほど、大きな胡散臭さがなく、一年いい子にしていたら おもちゃを貰える優しいおじいさん・おじさんという存在なので「家父長制」と結びつきづらく、特に小学生までの子が「家父長制」だなどと 大人の丁寧な説明なく分かるはずがない。
説明してもわからないだろうから説明しない ではダメなのだ。
生物の多くは筋力や力や固体の大きな性別が牛耳ってきたと、大人が丁寧に教え続ける必要がある。

サンタクロースは「白人男性(その国の男性)でお年寄り」が権威をもっていることを無意識に刷り込んでいく とても良い材料であることを大人が危惧している必要がある。

サンタクロースは3世紀の聖ニコラスが起源といわれる。
すべてのキリスト教派で聖人とされている。
クリスマスプレゼントのはじまりは、聖ニコラスが 貧しい3人の姉妹が奴隷として売られるのを防ぐために、頭巾とマント姿で名前も告げず金貨を窓からいれたところ、干してあった靴下の中に偶然に入ったことからだと伝えられている。
聖ニコラスは莫大な財産を貧しい人や病気の人のために使ったともいわれる。
本当なら、間違いなく素晴らしい人だと思う。
⇊ニコラスデイの写真を転用

しかし、それが本当かどうかとか、聖ニコラスが本当に素晴らしいかどうかではなく、大人が分かっていなければいけないのは、【それだけの富を自分の使いたいように白人のお年寄りの男性が使えたということ】だ。
黒人や有色人種の女性のお年寄りが莫大な富を自分の使いたいように使えていたら、同じようにした人がいただろう。
しかし、そういう境遇はなかったということだ。
人のために莫大なお金を自分の使いたいように使えるのが、白人男性だった。

それを未たち(私たち)大人が分かっている必要がある。
それでも、白人の男性を素晴らしい人間のアイコンにし続けて良いのだろうか?
プレゼントを子供たちにあげる日を残すことは大歓迎だが、サンタクロースというアイコンは名前も形も変えたほうが良いと思う。
きちんと 【その国の男性に富が集中しやすい人間という生物】を伝えるアイコンに。
大人が 丁寧に“人間はどういう刷り込みをしてきたか”を子供たちに示す必要がある。
人間が昔から 今もずっと「女らしさ」「男らしさ」という「らしさ」をいつでも刷り込んできたように。
3世紀にいた人が起源というのなら、それだけ家父長制が強いということを大人がわかっていないといけない。
日本が世界一の伝統がある天皇制というのなら、それだけ家父長制が強いというように。
伝統や歴史の長さは、今や恥ずかしさなのである。

⇈川瀬 巴水(かわせ はすい1883年- 1957年)の絵

⇈1914年の【こどものとも】に描かれた絵
【描かれている文:杉を持ってきてくれたように思いました。朝 目が覚めて枕もとを見ると ちゃんと人形が置いてあります。サンタクロースの来たのは夢だったのでしょうか?
それとも本当だったのでしょうか?】
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