大切な人を支えるために出来ること・リーフレット⑥ 2022/05/26
- hyggeinfo
- 2022年5月26日
- 読了時間: 4分
更新日:2023年7月31日
※デンマークのリーフレットには、絵や写真はありません。
絵や写真をI が勝手に入れています。
警察への届出&調査

事情聴取
被害者が警察に通報すると、警察はまず事情聴取を行います。
被害者は、何が起こったのか、加害者を知っているか等を聞かれます。
警察は、被害者に何度も質問をすることがあります。
その際、アシスタント弁護士(※アシスタント弁護士はデンマークで利用できるものです)に同席してもらうとよいでしょう。
アシスタント弁護士を同席させると、被害者の心の安定や、警察が言うことを覚えるのに役立ちます。

警察は、事件の情報や証拠を収集します。
例えば、目撃者に聞き取りしたり、犯罪現場を調査したりします。
性犯罪で "刑事罰の対象になる犯罪者" を見つけた場合は、逮捕するために動きます。
被疑者は尋問を受け、被疑者の供述もまた 調査の一部になります。
<裁判になるの?>
警察の捜査のあと、検察官が 引き継ぐことになります。
その検察官が、その事件を裁判にかけるかどうかを決めます。

検察は、被疑者を有罪に出来る十分な証拠があると判断した場合のみ、裁判を起こすことが出来ます。
証拠がないために、起訴にならない事件も沢山あります。
証拠の是非で不起訴になると言われます。
そのため、不起訴になったからと言って、警察が性的暴行・性的虐待がなかったと考えているのではありません。
あくまで【証明できない】というだけなのです。
<警察の客観的な視点>
警察は、犯罪を取り扱うときに客観的でなければなりません。
つまり、犯罪者を見つけるだけでなく、無罪の人が有罪にならないようにしなければならないのです。
そのため、警察が被害者に質問をするとき、被害者にとって、不快に感じられるほど 注意深く慎重になります。
警察はたくさんの質問をします。
また、同じ質問を何度もすることがあります。
そのために、被害者によっては "警察が自分を信じてくれない" と感じる人もいます。
警察が不快なほど質問をするのは、信じていないからではありません。
警察にはそうしなければならない義務(無実の人を有罪にしないように慎重に努める義務)があるからです。
<警察で被害者の担当になる警察官>
被害者が通報すると、警察署内に、その被害者担当になる警官が配置されます。
被害者は、なにか質問があるときや、事件経過を知りたいときに、担当者を呼び出すことが出来ます。
法律扶助・アシスタント弁護士
(※アシスタント弁護士はデンマークでの話です)
被害者には、【最初の事情聴取の時から弁護士を同行しても良い】という権利があります。
被害者の弁護士は、アシスタント弁護士(支援の弁護士)と呼ばれています
アシスタント弁護士の仕事は、被害者を支援し、事件全体を通してアドバイスやガイダンス(指導)を与えることです。
アシスタント弁護士は、警察の捜査中や裁判手続の両方で被害者を支援します。

<アシスタント弁護士が行うこと>
・警察の事情聴取に同席
・事件を通して、今 何が起こっているかを説明し、指導を与える
・被害者が加害者の再犯や、嫌がらせを恐れている場合、被害者にどうすれば良いのかの助言を行う
・事件によって被害者が困窮している場合、補償(賠償金)を得られるように支援し助言を行う
・裁判の準備と、被害者の同行
・裁判で弁護をする
・被害者が証拠を提出しなければならない場合の手助け
被害者に弁護士がついていない場合、警察の担当者に連絡してください。
その場合、被害者が、" 特定の弁護士に自分の弁護について欲しい" と 希望しているかもしれないので、注意が必要です。
被害者本人が 特定の弁護士を希望している場合は、担当の警察官に伝えれば、その特定の弁護士がつくように手配してもらえます。
被害者が特定の弁護士を知らない場合、「性犯罪を何度も扱ったことがある(性犯罪に強い)アシスタント弁護士にしてもらいたい」と 警察の担当者に言ってみてください。
〔リーフレット⑥ 警察への届出&調査 おわり〕
<おまけ>
※世界の警官の写真
すみません、ほぼ 写真削除しました
⇊2018年8月1日デンマークで公共の場で顔を覆うことを禁止する法律が出来た。
(この法律に理由はあるのでしょうが、これは差別になり、良い判断ではないですね)
ニカブ・ブルカなどを着用できないため イスラム教の方々など、コペンハーゲンで300~400人のデモになった。
その時の一コマの写真。
この警官は当局から、このことで調べられた。
⇊ドバイの警察(全て女性です)


<ルポルタージュ・イスラムに生まれて 著読売新聞中東特派員 2020年12月15日出版>によると、2004年、オーストラリア人デザイナーがブルキニ(burkini, burqini)という水着を作ったことで、国によるが、イスラム教の女性が海に入れることになったということ。
娘と一緒に 初めて海に入った女性たちもいて、とっても喜んでいるということ。
〔おしまい〕
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